KOTEI、Unreal Engine 5ベースの次世代HMI「Clutch」を展示
北京モーターショー2026のKOTEIブースでは、Unreal Engine 5を活用したHMIコンセプト「Clutch」を公開した。展示開始直後から来場者の関心を集め、コックピット体験の新しい方向性を示すコンテンツとして注目を集めている。
Clutchは、リアルタイムレンダリングとAI技術を組み合わせた次世代コックピットの提案であり、車内インターフェースを“使うもの”から“体験するもの”へと拡張することを狙いとしている。

技術展示とインタラクティブ体験
マルチスクリーン開発を効率化する設計
マルチディスプレイ構成のコックピットでは、複数画面のUIを一体で管理することで、開発や調整の負荷が高くなりがちだ。
Clutchでは、Unreal Engine 5のマルチワールド機能を活用し、各画面を独立したシーンとして扱う構成を採用。必要に応じて読み込み・切り替えを行いながら、単一エンジン上で統合的に制御することで、開発のしやすさと柔軟性を両立している。
リアルタイムならではの表現と操作性
展示では、音楽に合わせてコックピット全体の光や質感が変化する演出や、キャラクターを直接操作できるインタラクティブなコンテンツを紹介。
いずれも事前に用意された映像ではなく、リアルタイムレンダリングによって生成されており、ユーザーの操作に応じてその場で反応する点が特徴となっている。
ナビゲーション表示の柔軟な切り替え
ナビゲーション表示にはリアルタイム描画を採用し、従来の固定的なデザインにとらわれない表現を実現している。
スケッチ調やレトロ調など、異なるビジュアルスタイルをシームレスに切り替えることができ、用途や好みに応じた表示が可能となる。
車両表現のリアリティ向上
Unreal Engine 5のライティング技術を活用し、車両モデルの質感や光の反射をリアルタイムで再現。
外観の変更にも即時に反映されるため、より自然で一体感のあるビジュアル表現が可能となっている。
コックピット内でのゲーム体験
Clutchでは、ゲームコンテンツをコックピット内で動作させる構成も紹介された。
ユーザーはタッチやドラッグといった操作で直接コンテンツに関与でき、コックピットを単なる表示装置ではなく、インタラクティブな空間として活用する可能性を示している。
展示を通じて見えた方向性
会期中、ClutchにはOEMや業界関係者を中心に多くの来場者が集まり、車内体験のあり方について活発な意見交換が行われた。
特に、リアルタイム表現による没入感や、エンターテインメントとの融合といった点に関心が集まっている。
今回の展示は単なるデモにとどまらず、コックピットの役割そのものを見直す試みともいえる。
情報表示中心のUIから、より体験性の高い空間へと進化していく方向性を示した。
今後の取り組み
KOTEIは今後もパートナー企業との連携を進めながら、Unreal Engine 5の車載分野への適用を拡大していく。
次世代HMIの開発を通じて、自動車メーカーの差別化につながるコックピット体験の実現を支援していく考えだ。